新型コロナウイルスの感染拡大で、経済は停滞し、仕事の先行きや新しい生活様式への不安、子どもの教育に対する心配など、悩みは尽きません。

Stay Homeの期間、不安にかられて電話占いに相談したという方も多いのではないでしょうか。

しかし、電話占いの業者の中には、悪徳業者も混ざっており、占いの利用者が増えるとともに占いに関するトラブルは増えています。

占術にはスピリチュアル占い、霊感占いといわれる分野がありますが、中にはこの分野の占いを装い相談者の不安を煽って詐欺的な行為をする占い師や電話占いサイトがあります。

悪徳電話占いの中でも、特にスピリチュアル系、霊感占いで騙されないためにぜひ知っておいていただきたいことを紹介します。

霊感占いのようなものは昔から存在した

霊感占いのようなものは昔から存在した
心霊現象は、科学的に証明されたものではなく、脳の誤作動、錯覚、心理的なもの、やらせなどいろいろあるといわれています。

「守護霊からのお告げ」「ご先祖様のメッセージ」「昔の彼が生霊になって憑いている」といわれても、「そんなことあるわけない」と聞く耳を持たない人は多いと思います。

しかし、一方で、
「子どもが交通事故に遭った時間に、家に飾ってあった写真立てが倒れた。」
「その日はなぜか幼馴染のことを思い出して、会いたいなと思っていたら、突然彼女から電話がかかってきた。」
というような虫の知らせの体験をしたことはないでしょうか?

人間には視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚という5つの感覚の他に、第六感というものがあるといわれていて、実際「嫌な予感する」などという時は5つの感覚以外の第六感で何かを感じているのかもしれません。

実は日本には、昔からスピリチュアルな力を使って亡き人の言葉を伝える、いわば霊感占いといえるものがありました。

たとえば、恐山のイタコや沖縄のユタといった、シャーマニズムに基づいた民間信仰上の存在です。

イタコとは

東北地方北部で亡くなった人を口寄せする巫女のことで、東北南部仙台藩の支配が及んだ地域ではオガミサマ、山形県ではオナカマ、福島県でミコサマ、オガミヤ、福島県・山形県・茨城県の一部ではワカサマなどと呼ばれています。

彼らは、死者あるいは先祖の霊と生きている人の交感を仲介する役目を担い、占い、人生相談、お祓いや神事を行います。

ユタとは

沖縄県や鹿児島県の奄美地方に存在する民間霊媒師(シャーマン)で、東北地方のイタコなどと同じく口寄せ巫女として霊的問題のアドバイスや解決をしています。

沖縄諸島や奄美地方ではユタ・ホゾンなど、宮古列島ではカンカカリャ、サス、八重山列島ではムヌチ・ニゲービーなどと呼ばれています。

彼らが行う口寄せは、亡くなった人や先祖の霊を自分に下ろし、まるで亡き人が語っているように語りかけます。

亡くなった祖母の最期を悔いている家族の前で、イタコに祖母の霊が下りてきて、「お前たち元気か?わしはあの世で楽しく暮らしているから心配ないよ。

家族仲良く生きるんだよ」と語ってくれれば、「あぁ、おばあちゃんは自分のこと“わし”と言っていたね。おばあちゃんがあの世から降りて来たんだ。あの世で幸せならよかった」と心慰められ、生きる元気を得られるでしょう。

何をやっても長続きしない息子の前で、ユタに亡くなった父が下りてきて、「お前ももういい歳なんだから、そんなことではだめだ。私の分まで母さんと妹を守って頑張ってくれ」と語れば、息子は奮起するかもしれません。

実はイタコやユタの口寄せは、生者の心を慰め癒す心理カウンセラー的な役割を持っています。

そして、口寄せの際には、相談者の心情を読み取るためのテクニック(コールドリーディングなど)が使われています。

コールドリーディングとは

コールドリーディングは、宗教家や占い師、霊能者や詐欺師などが、相手に自分のことを信じさせるために用いるテクニックです。

相手の外観を観察し、何気ない会話の中から相手の情報を入手して、まるで特別な力で相手のことがわかっているように言い当てて信頼を得る方法です。

コールドリーディングを使うには、観察力や会話力など高度な技術と経験が必要です。

警察官の職務質問、営業マンの販売戦術、恋愛におけるテクニックとしても応用されており、必ずしもコールドリーディングのすべてが悪いものではありません。

9割以上は偽物?霊感占いの手口とは?

9割以上は偽物?霊感占いの手口とは?
守護霊占い、霊感占いなどスピリチュアルな占いをする占い師のうち、9割は偽物という説があります。

先に紹介したコールドリーディングやその他の心理的テクニックを使って、まるで霊感があるように見せているというのです。その例を紹介します。

相談者「恋愛しても、長続きしません。すてきな出会いがほしいのです」
占い師「長続きしない?彼が離れていくのね」
相談者「ええ。いつも最初は彼の方が熱心なのに、最期は反対になってしまって」
占い師「猫が見えます」
相談者「あ、モネです!昔、飼っていた猫です」
占い師「かわいそうでしたね」
相談者「ええ、そうなんです。家猫だったのに、私が窓を開けて、飛び出してしまって…」
占い師「車に轢かれたのですね」
相談者「ほんとに、ひどいことをしてしまって……」
占い師「でも、モネちゃんはあなたを責めてはいません。あなたを心配して、あなたの守護霊になっています。あなたに幸せな結婚をしてほしいと言っています」
相談者「モネが……。そうなんですね!」
占い師「今、モネちゃんの言葉を聞いてみます……。モネちゃんは、あなたが昔から一途な人だったと言っています。彼からアプローチされて付き合い出すと、彼を束縛していないかしら」
相談者「え?そんなことはないかも」
占い師「でも、モネちゃんはそういっていますよ」
相談者「あ、言われてみると、そうかもしれません。ついつい尽くしてしまうところはあるので」
占い師「それを彼は束縛と思ってしまうのね。これからも、あなたにはすてきな出会いがあるとモネちゃんは言っています。その時はね、少し自分の行動を変えてみましょう…」

こうしてアドバイスが続くわけですが、これはかつて飼っていた猫の守護霊占いのように見えますが、実は、ここにはコールドリーディングの手法が使われています。

昔飼っていた猫 …占い師はただ、「猫が見えます」と言いました。

今、ペットブームで猫が人気です。猫と言えば、「今、飼っている」「昔、飼っていた」「いつか飼いたい」など、何かしら相談者が感じるところがあるはずです。

占い師が占ったようでいて、実は猫というキーワードに相談者が反応しただけなのです。

猫の死を霊視…相談者の「昔飼っていた」という過去形の言葉から、今は飼っていないことが想像できます。死んでしまったと予想することができ、「かわいそうでしたね」といえば、まず間違いはありません。

猫の死因…猫の死因も占い師が当てたようでいて、実は相談者が、自分のミスで窓を開けて飛び出してしまったという、相談者しか知りえない秘密の情報を明かしています。占い師が「車に轢かれた」という死因を導き出すのはたやすいことです。

もしはずれたとしても、「モネちゃんは突然のことで、自分の死因がわからなかったみたいね」などといえば誤魔化せるでしょう。

守護霊になっている …相談者は猫の死に責任を感じているはずです。その猫が自分を恨んでいないばかりか、自分を心配して守護霊になっていると聞けば、一気に占いを信じ込んでしまうでしょう。

悩みの原因…相談者自身が、最初に「最初は彼の方が熱心なのに、別れる頃には反対になってしまう」と言っていますから、「彼からアプローチされて付き合い出すが、やがて彼を束縛してしまう」という恋愛パターンは容易に想像できます。

本人が否定しても、守護霊の猫がそう言っていると強調すれば、相談者自ら「そういえば、確かに思い当たることが……」と自分で理由を探し出して納得しています。

猫が相談者を「昔から一途な人だった」と評していることを伝えることで、相談者はますます信じ込んでしまい、もう疑うことはなくなります。

このように、本物のように見える霊感占いの中には、心理的テクニックで本物のように見せかけられているものがあります。

この相談者は、昔かわいそうな死なせ方をしてしまった飼い猫が自分を守ってくれていると信じ、安堵感を得ることができました。

そして、自分の恋愛への向き合い方が偏りすぎていて、少し見直した方がいいとアドバイスされていますので、次の恋愛はうまくいくかもしれません。

結果的に、相談者にとってはこの霊感占いは当たっているわけです。

このように、霊感占いはある意味、イタコやユタの口寄せと同じように、心理カウンセリングの役割を果たし、癒しを与えています。

「この占いはインチキかも」と思いつつも、それでもリピートして利用してしまう相談者は大勢います。

ストレスの多い現代社会で、人には言えない悩みや愚痴を誰かに聞いてほしい、共感してほしい、癒してほしいという思いが、電話占いに問題解決とともに心理カウンセリングやヒーリングの役割を期待しているのでしょう。

霊感占いのすべてが悪いというわけではありません。

しかし、そんな相談者の期待を利用して、悪質な霊感占いで金儲けを企む悪質な占い師や電話占い会社がいることが問題です。

怪しい霊感占いに、騙されないようにするために、どのような点を注意したらいいのでしょうか。

霊感占いに騙されやすい人とは?

霊感占いに騙されやすい人とは?
霊感占いに騙されやすい人もいれば、まったく信じない人もいます。

ここでは、霊感占いに騙されやすい人の特徴を紹介します。

スピリチュアルなことに興味がある人

もともと、スピリチュアル系に興味がある人、心霊現象や前世などを信じている人は、霊感占いをすぐに信じてしまいます。

電話占いを利用しはじめたばかりの人

電話占いを利用しはじめたばかりの人は、すべてが初めての経験であるために占い師の言葉を信じやすく、言われたことをすくに信用してしまいます。

素直な人

素直な人は、日頃から相手の言うことを疑わずに、素直に信じ込んでしまいます。このような人は、占い師の言葉も疑うことはせずにすべて信じてしまうので注意が必要です。

精神的に不安定な人

精神的に不安定で心が揺れている人は、何か確かなものにすがりたいという気持ちが強く、占い師の包容力がある言葉にすがって妄信してしまいます。

意思が弱い人

意志が弱い人は、占い師の鑑定が違うと思っても強く言い返せず、いつのまにか丸め込まれてしまいます。また、鑑定時間が長くなっても、途中で止めることができず、鑑定料金が高くなってしまいます。

話し好きな人

話し好きな人は、ついつい余計なことまで話してしまい、占い師に情報を与えてしまいます。

そして、それに気づかずに、占い師のコールドリーディングに引っかかって、当たっていると信じ込んでしまいます。

悪徳電話占いの見分け方

悪徳電話占いの見分け方
霊感占いなど悪徳な占いをする占い師や電話占いサービスの見分け方を紹介します。

イタコ、ユタなどの経歴

電話占いサイトの占い師のプロフィールを見ると、本物のイタコ、ユタの末裔などというアピールをしている占い師がいます。

しかし、実は現存するイタコはもうわずかしか残っていません。したがって、プロフィールにイタコ、ユタと書いている占い師すべてが本物とはいえません。経歴だけで信じてしまわないよう注意しましょう。

プロフィール写真

占い師のプロフィール写真が、テレビや映画に出てくる祈祷師や陰陽師のような衣装、巫女や紫のベールをまとったいかにも占い師という衣装の写真を出している占い師がいます。

実際に、陰陽師の修行をした経験のある占い師や、神社に生まれて巫女を兼務している占い師はいるでしょう。一方で、奇をてらった衣装で注目を集めようとしている場合もあります。

写真に惑わされずに、よくプロフィールを読んで判断しましょう。

口コミ評判

利用しようと思う電話占いサイトや占い師を決めたら、レディスピやウラスピなど電話占い口コミサイトや5ちゃんねる(旧2ch)などの掲示板で評判を調べてみましょう。

公式サイトにも口コミは掲載されていますが、こちらはよい口コミだけを乗せている可能性があります。外部サイトで、良い口コミと悪い口コミを読んで判断しましょう。

運営年数

悪質なサービスを提供している運営会社や、インチキ占い師が多いサイトは、開業しても早い時期に悪評が広がって潰れてしまいます。

反対に、運営年数が長く、鑑定実績が多い電話占いは、しっかりした運営を行って一定の評価を得ているということです。

公式サイトには運営会社情報が掲載されていますので、運営年数を確認してみましょう。

比較的新しくても良さそうな電話占いサービスを見つけた場合は、念のため口コミをしっかり調べてから利用しましょう。

所在地・連絡先・資本金

占い師が自宅から鑑定する電話占いサービスは、大がかりな会社組織ではなくても行えます。

小さな会社でも問題がなければいいのですが、個人で行っているようなところもあり、何かトラブルが起こった時の対処に不安があります。

利用しようとする電話占いの運営会社がしっかりした会社組織であるか、運営会社情報に掲載された会社の所在地や資本金などから判断しましょう。

トラブルに遭った場合の連絡先の電話番号が掲載されているかも確認しましょう。

料金支払い方法

電話占いサービスの支払い方法には、後払い制と前払い制があります。

後払い制の電話占いサービスは、話を引き延ばされて相談時間が長くなると、請求額が高額になります。

先にポイントを購入してその範囲内の利用しかできない前払い制は、後払い制と比べて安全に利用できます。

しかし、何度も利用して、占い師が話の引き延ばしなどをしない信頼できる人だとわかったなら、後払いで時間をたっぷり使ってじっくり鑑定をしてもらいたいと思うこともあるでしょう。

後払い制、前払い制どちらの料金プランも設けているサービスなら、自分の都合で選べて安心です。

もし後払いしかできない電話占いを利用する場合は、相談の最初に「今日は20分でお願いします」と占い師にお願いしておくか、自分でタイマーをかけてわかるようにしておきましょう。

個人情報の取り扱い

電話占いでは個人情報のやりとりをするため、悪徳業者を利用してしまうと個人情報を悪用される心配があります。

個人情報の取り扱いを厳格に行っている電話占いサービスを選びましょう。

そのために注目したいのが、Pマークを取得している会社かどうかです。

Pマークはプライバシーマークともいい、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が経済産業省の指導の下で、個人情報の取り扱いを適切に行っている事業者を認定するものです。

Pマークを取得している電話占いサービスは、個人情報の管理を適切に行っているということなので、サービス会社を選ぶ際は確認しましょう。

別料金での祈祷や物販

電話占いを利用していて、占い師から、

「あなたの守護霊が怒っている。守護霊を鎮めるためには、特別な祈祷が必要」
「あなたを恨む生霊から身を守るため、天然石の数珠を譲るので肌身離さず持っていなさい」

と、別料金での御祈祷やお祓い、占いグッズやお守りの販売を無理強いされたらきっぱり断りましょう。

相談者の不安を煽って金儲けを企んでいる場合が多いので、次から利用しない方が安全です。

話の引き延ばし

電話占いの鑑定料金は、占い師の実力や実績で決められた分単価に鑑定時間をかけて計算します。

鑑定が長引けば長引くほど、料金は高くなり、占い師の報酬も増えるため、悪徳占い師の中にはわざと話を引き延ばそうとする人もいます。

「今、守護霊からのメッセージを受け取ります」と何分も沈黙が続く。

結論を言うまでに、だらだらとどうでもよい話をする。

「特別な念を送りますので、目を瞑って受け取ってみて」としばらく静かになる。

などのことがあれば、時間の引き延ばしの可能性がありますので注意が必要です。

悩みや苦しみでつらい時、電話占いで守護霊が守ってくれていると聞くと、闇の中の一条の光のように感じられて勇気が湧くかもしれません。

しかし、中には悪質な霊感占いがあることも心に留めて利用するようにしましょう。